Twitterの日本人エンジニア

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水曜日, 2012年8月1日水曜日

Twitterの裏にいる日本人エンジニアたちをご紹介しているこのシリーズ。今回は、皆さんのポケットの中にあるiPhone向けのTwitterアプリをつくっている中川智史 (@Psychs)をご紹介します。

Twitterの日本人エンジニア

Q: Twitterでどんな仕事をしているの?
A: Twitter for iPhoneをつくっています。新しい機能をつくることからパフォーマンスチューニングや細かいバグつぶしまで、なんでもやります。特に世界中のいろんな言語できちんと動くロジックをつくる国際化が得意なので、特にその部分は自分が担当しています。

Q: いつぐらいからエンジニアになりたいと思ったの?
A: 小学校3年生のころ、父親が買ってきたパソコンに触れたことがきっかけでした。それから、BASICで簡単なゲームをつくってみたあたりからはまってしまったんだと思います。

Q: 学生時代の専門はなに?
A: 人工知能などを専門にしていました。当時学んだアルゴリズムなどの知識は、今でも役に立っています。

Q: どうしてTwitterに入ったの?
A: 学生の頃にネットゲームをしていたことやオープンソースプロジェクトに関わっていたときの世界各地にいる知り合いとコミュニケーションをとれるように、MacでもWindowsでも使えるツールをつくっていました。その後、Twitterのクライアントを作っている会社に誘われてシリコンバレーに移ったのですが、Twitterに入ったらもっとたくさんのユーザーのために何かできるんじゃないかなと思い、今年の1月に入社しました。

Q: オープンソースについてはどう考えているの?
A: オープンソースプロジェクトに関わると、いろんな経験や文化的背景を持つ人たちとやりとりをすることになり、視野が広がると思います。また、多様な考え方を持つ人の集まりの中で、自分の主張を実現するために、どう説得力のあるロジックをつくるかという訓練にもなると思います。

Q: Twitterに入ってうれしかったことは?
A: #NASCAR が行われた際、Twitterはイベントページをつくりました。これのiPhone向けUIを作り上げたときはうれしかったです。このUIはこれからも機会があれば使われていくと思います。iPhone上でも快適に使えるように操作性のよさにこだわりました。自分で作ったものがひとつの塊として多くのユーザーに使ってもらえるという機会はなかなかないことなので、自分にとっては特別な経験でした。

また、前にいた会社では、アメリカの会社とはいっても同僚には日本人が多かったので、環境はかなり日本の会社に近かったと思います。Twitterに入って、いろいろな文化や言語背景を持つエンジニアたちと仕事を一緒にする中で、自分の技術やセンスが世界でも通用することがわかったこともすごくうれしかったです。

あと、会社の文化はかなり居心地がよくて気に入っています。社員数は着々と増えていますが、小さい会社ならではの柔軟性がちゃんと残っている感じです。

Q: Twitterで難しいと感じていることは?
A: アメリカに来て1年半くらいなので、会話で苦労することが多いです。オープンソースプロジェクトの関係で、メールの読み書きはそれなりにこなせていたので大丈夫だと思うのですが、今は話すことも多いのでそこはチャレンジですね。

Q: 今後チャレンジしてみたいことは?
A: これまでずっと一貫してコミュニケーションのツールをつくってきたので、もっともっと多くの人が便利に使えるコミュニケーションツールをこれからもつくっていきたいです。