Twitterの日本人エンジニア

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水曜日, 2012年7月4日水曜日

Twitterでは、米国本社でも数多くの日本人エンジニアたちが頑張っています。Twitterの大きなシステムの中で、日本人エンジニアたちがどんなことをしているのか、ちょっとだけご紹介します。今回は、1年半ほど前に入社した藤井 ( @keita_f ) に話をききました。

Twitterの日本人エンジニア

Q: Twitterでどんな仕事をしているの?
A: メインとなる仕事は、トレンドや検索などいわゆるバックエンドと呼ばれるサービスの国際化の対応になります。ツイートは世界中からいろいろな言語で送られてくるので、それがどの言語で書かれているかを判定し、各言語に特有の処理を行う必要があります。例えば、英語やスペイン語などと異なり、日本語や中国語などは単語の間にスペースがないので、形態素解析と呼ばれる手法で単語に分割する必要があります。こういった言語特有の処理を行うライブラリを、トレンドや検索などに提供しています。

他にも、ツイートのデータから@ユーザーネームや#ハッシュタグ を抜き出すことができるtwitter-textというオープンソースのライブラリーのメンテナンスや、毎週このブログで紹介されているようなランキングのデータの抽出も担当しています。

Q: どういう経緯で今の仕事を担当するようになったの?プログラミングにはいつごろから興味を持ったの?
A: 中学ぐらいのときにテレビゲームを作ってみたいと思ったのが、プログラミングの勉強を始めたきっかけでした。その後日本の大学で情報学科を専攻したのですが、交換留学で一年間渡米した際に日本の大学との視点や教え方の違いにショックを受け、より実践的な技術を身につけたいと思いアメリカの大学院に進学しました。

アメリカの大学院を卒業した後、幸運にもシリコンバレーの大手インターネット系の会社に就職でき、そこで検索エンジンの国際化の仕事に携わることができました。この背景があり、英語以外でもTwitterの検索がちゃんと使えるようにしたい、日本語でもトレンドを出したいと考え、今のTwitterの仕事につきました。

Q: シリコンバレーには他にも魅力的な企業が多いのに、どうしてTwitterに入ったの?
A: 面白そうだったから(笑)。Twitterが日本で流行っていると聞いていたので、前職で培った検索や国際化の経験が活かせるかも?と思ったのと、Twitterのような大規模かつリアルタイムなシステムがどうやって実装・運用されているのか興味がありました。

Q: Twitterに入ってみて、どんなことがチャレンジ?
A: 前職と比べていろいろなペースが速いことです。自分の書いたコードが数日後にはデプロイされる、という環境なので、その早いペースについていくことが最初は大変でした。入社初日にいきなりコードを書かされその日のうちにデプロイされてしまった、という体験はなかなか他の会社ではできないことではないかと思います。また、Twitterでは常に新しい技術を開発し、またオープンソースの技術を積極的に取り入れているので、半年前にスタンダードだった技術や方法論が、半年経つと全く新しいものに変わっていることがよくあります。効率良く仕事を進めていくために、常に新しい技術を学びつづけなければいけない点もチャレンジです。

Q: Twitterに入ってみて一番嬉しかったことは?
A: 自分が開発したサービスがリリースされて、それをユーザーさんたちが嬉しそうに話していたり、記事にしていただいたものを見るのが、やはり一番嬉しいです。

Q: 今、チャレンジしてみたいことは?
A: 僕はバックエンドの担当なので、ちょっとだけバックエンド以外の仕事も携わってみたいと思うことがあります。Twitterでは、自分たちのアイディアを一週間かけて自由につくってみる、というHackweekというイベントが3ヶ月ごとにあるので、そういった社内の機会を活かして、普段触ることがない技術やサービスなどについていろいろと挑戦してみたいです。