Twitterを活用した革新的な10のマーケティングトレンド

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月曜日, 2016年3月21日月曜日

Twitterは10周年を迎えることができました。この日を迎えることができたのも、多くの皆さまにTwitterを築いていただいてるおかげです。Twitterは人々の声を聞き、ものごとを作り、革新性や文化と強く繋がる、いわば「今がわかる(Live)」場所です。この場所では、人間味あふれた笑い声やジョークが聞こえ、人のために良いことを行い、人々が一体感を感じることができます。この機会に、これまでTwitterがどのようにマーケティングやビジネスの分野で活用されてきたかをご紹介します。

1) 本物のブランドの声を提供

企業は独自の価値を表現するためにTwitterを活用しており、ツイートやユーザーの皆さんからの反応、そして文化的なトレンドを通してブランドが持つ独自の声を届けています。

2013年、Kit KatがOreoに対してジョークの一種で三目並べを挑戦した時、Oreoはすぐさま反応し以下のツイートのとおり両ブランドの特徴が出た面白いオチを考えだしました。このようなブランドの特徴を面白おかしく遊ぶコミュニケーションは今までのマーケティングでは余り見ることがありませんでした。

Oreoは引き続きブランドの特徴を表現するために、最近の「Open Up」キャンペーンのようにTwitterを活用しています。こうすることによって、同社はユーザーの皆さんを取り巻く文化や文脈そのものをブランドに取り入れることに成功してます。

2) リアルタイムマーケティング

Oreoはまた、第47回スーパーボウル時の停電の瞬間を逆手に取ったツイートを拡散させたリアルタイムマーケティングの先駆者としても有名です。このツイートは初めて文化的価値を創出しただけでなく、人々が注目を集める瞬間をリアルタイムでマーケティングに活用したケースであり、新しいクリエイティビティの方法を導き出したといえます。

Oreoのケースから他の企業は想定外のイベントに対してどのようにマーケティング手法を準備すべきかを学びました。例えば、Snickersが2014年のサッカーワールドカップにおいてウルグアイ代表のスアレス選手の噛みつき事件を活用したツイートはその学習の成果です。

また、昨年ディズニーが「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」を公開する何ヶ月前から、ファンと積極的なコミュニケーションをライブで行っていました。さらにディズニーはテレビCMをどのメディアよりも先にTwitterで公開したり、出演者とのライブQ&Aやオリジナル絵文字でファンとのエンゲージメントを高めました。

「リアルタイムマーケティングは我々にとってこれまで以上に重要です。それは、消費者が瞬時に満足したり、付加価値を求めたりする新しい流動的な時代にいるからです。また、今まで以上に消費者はより多くのコンテンツを様々なタッチポイントで触れるため、企業は彼らの注目を集めることが難しくなっています。企業がそのような環境下で成功するためには、より高い柔軟性が必要であり、消費者といつも繋がっている状態で高品質なコンテンツを提供する必要があります。」
Dana Anderson氏
Mondelēz International社 SVP and Chief Marketing Officer

3) 文化的ムーブメントの創出

人権関連のハッシュタグ #BlackLivesMatter#HeForShe を通して、様々なコミュニティやムーブメントが有機的にTwitterで生まれました。これらは、シンプルなツイートとハッシュタグの組み合わせが、人々を活性化させポジティブな想いを広めた好例です。一方、企業も社会的利益を広める活動に取り組んでいます。単に文化的に繋がるだけでなく、企業は様々な視点の活動を継続しようと努めています。

体型に対するネガティブなイメージを変えるために、Doveは2015年アカデミー賞の時に #SpeakBeautiful という印象的なキャンペーンを実施しました。その結果、2014年アカデミー賞時に比べ69%のポジティブな会話を発生させることに成功しました。

今年のサウス・バイ・サウスウエスト (SXSW) でDoveは、ユーザーの皆さん一人ひとりにカスタマイズされたツイート分析の結果を提供し、美容に関するポジティブなカンバセーションを広めました。

「複雑化した世の中で、人々は本当に必要なものを探し求めています。彼らは何かを購入するためにブランドを必要とするのではなく、Doveが女性の自尊心を高めたり、Ben & Jerryが気候変動に関する運動を支援したりするようなアイディア自体に対してお金を費やすのです。Twitterに代表されるソーシャルメディアの持つ接続性と即時性は人々に声をあげる機会を提供し、政治やビジネス、ブランドに対するニーズを発見することに役立ちます。」
Keith Weed氏,
Unilever社 Chief Marketing and Communications Officer

4) デジタル時代の新しいクリエイターの登場

インフルエンサーマーケティングの登場と同じタイミングで、Twitterでは初期から著名人を活用したキャンペーンが盛んでした。最近では、デジタル時代の全く新しいタイプのクリエイターが登場しています。企業はこのような新しいクリエイターと協業し、クリエイティビティの限界を超え、彼らのファンと本質的な繋がりを築いてます。

GEのハッシュタグキャンペーン #6SecondScience では手書きアニメーションのVineを作成し、6秒間で何ができるかを表現しました。また、このキャンペーンはMeagan Cignoliのようなポップで素敵な動画を作成するクリエイターが誕生するきっかけにもなりました。Visaは2014ソチオリンピック向けに映像クリエイターのIan Padghamと一緒に一連のVineシリーズを公開したほか、Comcastは著名なVineクリエイターのZach Kingと個人契約する時代になっています。

昨年HPは、Twitterが買収したクリエイターマネージメント会社のNicheと契約し、デジタルクリエイター達との協業キャンペーン #BendTheRules を展開しました。Robby Ayalaのようなクリエイター達が動画を作成するだけでなく、それ自体がテレビCMのコンテンツになるという全く新しい内容でした。

5) パーソナライズされたコンテンツ

企業からはTwitter上でより多くの人々にコンテンツを届けたいという声があります。一方で、よりパーソナルな方法で傾聴したり対応する方法も模索しています。

2012年、Burberryは100万フォロワー達成記念として、CCO (Cheif Creative Officer) のChristopher Bailey自らがカスタマイズされたGIFアニメをフォロワーにツイートしました。最近では、American Expressが著名ミュージシャン直筆のカスタマイズされたサインを音楽ファンのみに送るキャンペーンを行いました。

Purinaは何年間も大規模なパーソナライズコンテンツのキャンペーンを行い、カスタマイズされた方法でペット愛好者にカスタマーサービスを実施しています。また同社は、著名なドッグショーが開催されている間、テレビ視聴者向けにパーソナライズされたメッセージをツイートすることにより、多くのカンバセーションを発生させました。

6) セカンドスクリーンからファーストスクリーンへ

テレビとTwitterは上手く共存できる関係であり、企業も両者を効果的に組み合わせる方法に取り組んでいます。2012年、Mercedesが行った #YOUDRIVE キャンペーンではカンバセーションを発生させただけでなく、ユーザーがテレビCMの内容を選ぶことができるような仕掛けを考えだしました。

セカンドスクリーンとしてのモバイルシフトは、過去10年でモバイルが新しいファーストスクリーンであることを証明しました。広告主の皆さんの多くはメッセージを届ける場所としてまずモバイルを選択するようになりました。2015年、McDonaldは過去に一人の顧客からリクエストされた朝食メニューの終日提供について、モバイルで注文が可能な #AllDayBreakfast キャンペーンとして応えました。同社は、引き続き、朝食メニューの熱烈なファンへモバイル向けの魅力的な動画コンテンツを提供しています。

「多くの解釈があるモバイルは、顧客とブランドにとって第一の情報ソースとなりました。傾聴と対応は顧客に価値を提供し、サービス向上の指針となります。一つの良い経験となった #AllDayBreakfast キャンペーンでは、朝食メニューの熱烈なファンと直接コミュニケーションがとれるTwitterのようなプラットフォームが最適な場として機能しました。 Twitterのモバイル体験は引き続き革新性を提供し、より多くのカンバセーションを発生させるとともに、大規模なパーソナライゼーションを実現することで企業の変革を推し進める強力なものです。」
Deborah Wahl氏
McDonald’s USA社 Chief Marketing Officer

7) ライブ動画

企業はもはやテレビCMの30秒の時間に制限される必要がありません。特にモバイル上の動画の長さやフォーマットは6秒動画アプリのVineやライブ放送アプリのPerisocopeの登場により劇的に変化をとげています。企業はライブ動画を使って、まるで瞬間移動したような演出を実現することが可能になりました。 最近のGoProとのパートナーシップでは、Periscopeが可能にするクリエイティビティの限界がさらに広がりました。

TargetはPeriscopeの革新的な活用法を考案しました。同社は、ニューヨークで #LillyForTarget というライブ放送を通して新しいアパレルラインを発表しました。また同社はグラミー賞において歌手のGwen Stefaniと協業し、テレビCM放送中にファンに対してPeriscopeを通してライブ放送を行いました。
Twitterを活用した革新的な10のマーケティングトレンド

8) ハッシュタグと視覚表現の新しい形

今では全くハッシュタグが無いTwitterは信じられないほどです。2007年にChris Messinaに提案されて以来、ハッシュタグはTwitterに新しい価値を与え続け、ブランドアイデンティティの一つになりました。2011年、AudiはスーパーボウルのテレビCMで初めて #ProgressIs というハッシュタグを使ってツイートキャンペーンを行った企業として有名です。2012ロンドンオリンピック期間中、Adidasの著名アスリートを活用した #TakeTheStage#StageTaken というキャンペーンは人気になりました。

またハッシュタグは、新しいクリエイティビティの方法を開拓しました。絵文字とハッシュタグを組み合わせることで感情の表現がより向上しました。Coca-Colaは企業としては初めてTwitterの絵文字 #ShareaCoke を作り新しいデジタルカンバセーションの礎を担いました。

昨年は、Taco Bellが絵文字作成エンジンであるTaco Emoji Engineを公開しました。これはユーザーがTaco Bellに向けてタコスの絵文字と感情の絵文字をツイートすることで、マッシュアップ版のGIFアニメがユーザーに戻ってくるという大変チャーミングな仕掛けです。

9) カスタマーサービスから献身的な顧客体験へ

カスタマーサービスはお客様相談室へ電話することと同義で扱われやすいです。しかし今日、人々は様々な方法で企業にアクセスします。コンサルティング会社のMcKinsey & Companyによれば、カスタマーサービス関連のツイートは過去数年に比べて現在2.5倍の量に上るといいます。

Twitter上で公開されたカスタマーサービスは有益な顧客体験の瞬間となり得るようです。Spotifyはカスタマーサービスのクエリを設定し、操作方法などがわからない見込み客にキュレーションされたプレイリストを見せてSpotifyの価値をわかりやすく紹介しました。

T-MobileはTwitterを活用したカスタマーサービスに本腰を入れています。 同社のCAREとT-Forceというタスクフォースが、検索クエリによるカスタマーサービスだけではなく、日常のファンとの会話から彼らの困っていることなどを聞き出して問題解決にあたっています。

「当社ではカスタマーサービスを最も優先的に位置づけています。Twitterを使いこなす企業トップで有名な当社CEOのJohn Legereのアドバイスにより、Twitterを活用したカスタマーサービスのタスクフォースであるCAREとT-Forceが作られました。当社の未来は繋がりのある環境で傾聴し責任ある行動を取れるかどうかにかかっており、顧客の望む場を最優先に活用したいと考えます。」
Mike Sievert氏
T-Mobile COO

10) 共有できる体験の提供

Twitterは人々を繋ぐだけではありません。ここ数年、接続されたオブジェクトに関するツイートがよく見られるようになりました。 特に、2012ロンドンオリンピックの期間中、 プールの中に取り付けられたカメラが水中からの選手の写真をツイートし話題になりました。パナマ市のツイートするでこぼこ道はひどい道路の情報や補整状況のアップデートを逐次提供しました。昨年、 Burberryはファッションショーのランウェイの写真を #TweetCam というカメラを使ってファン一人ひとりにカスタマイズしてツイートしました。最近では、ロンドンで鳩に空気の汚れをツイートするガジェットをつけた取り組みが記憶に新しいです。

繰り返しになりますが、10周年を迎えるにあたり皆さんに感謝申し上げます。次の10年も皆さまにとって最良の10年になりますよう心からお祈り申し上げます。