#インフルエンサーQA : 広告代理店の皆さんへ直接取材

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水曜日, 2016年1月13日水曜日

より多くの方に、Twitterがどのように企業のマーケティングに活用されているかを知ってもらえるよう、企業のみなさんの声を伺うシリーズ #インフルエンサーQA を連載しています。Twitter活用の効果のほか、担当者ならではの悩みや面白さを中心にお話を伺いたいと思います。2回目は、広告代理店では初となる株式会社サイバーエージェントさんにお話を伺いました。

定額制音楽配信サービス「AWA(アワ)」などの広告キャンペーン運用に息づく挑戦マインド

今回は株式会社サイバーエージェント、インターネット広告事業本部のインフィードコンサルティング局の松尾さんとインフィードセールス局の木村さんにお話を聞きました。

#インフルエンサーQA : 広告代理店の皆さんへ直接取材

Twitterを含めた広告運用について教えてください

松尾さん:現在、弊社では全社的にインフィード広告の運用に力を入れており、その中でも私の局ではTwitter広告を取り扱っております。インフィード広告といっても各メディア、使えるターゲティングであったり、配信ロジックが異なるため、媒体を理解しながら、運用が行えるようにそれぞれのメディアで専属のコンサルタントを配置し、日々最適化を図っております。

Twitterに関していえば、エンタメと親和性が高く、リアルタイムさをより意識した運用が、求められていると感じています。イベントターゲティングやテレビターゲティング等の手法があるのも特徴の一つです。今のところ、アプリを提供されているお客様の効果が特によく、拡販が進んでいる状況です。

CPIが35%改善、配信量が2倍に! 「AWA」キャンペーンの背景について

木村さん:「AWA(アワ)」は2015年春にリリースした定額制音楽配信サービスです。リリースタイミングのプロモーションでTwitter広告を活用させていただきました。今回は通常の広告運用と並行して、Twitter Ads APIで提供されている機能の一つであるAd Groupを活用したテスト運用を行いました。

このAd Groupを活用した運用は当社でも初の取り組みとなりました。昨年、当社の広告運用マネジメントツール「iXam drive(イグザムドライブ)」が、Twitterのパートナーシッププログラム「Twitter Official Partner」の認定パートナーとなったことがきっかけで開発を進めておりました。

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出所: サイバーエージェント

Ad Groupを活用した運用の感想を教えてください

木村さん:まず、獲得のパフォーマンスが高いことに驚きました。Ad Group運用を行った結果、CPIで通常運用比35%の改善に成功したほか、配信量も約2倍近くに伸びるなど顕著に違いがでました。

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出所: サイバーエージェント

Ad Groupの運用イメージですが、例えばJ-POPやHip Hopなど音楽ジャンルで分けたキャンペーンを設計した際に、ある特定ジャンルのキャンペーンの広告効果が良かったとすると、今度はそのジャンルに属するアーティストに関して個別でグループを作りそれぞれ入札を強化します。その中で今度はある特定のアーティストの効果が良いことがわかると、そのアーティストに関連するキーワード、例えば略称や愛称やメンバー名など更にグループを細分化して入札を調整していきます。

このようにはじめ大きなくくりで分けたグループを効果に応じてどんどん細分化していき、入札を最適化していくという運用がポイントになります。このPDCAの繰り返しにより大幅な効果改善を得ることができました。Ad Group運用においては細分化による大量のキーワード分析・入稿などのオペレーション負荷が高くなるという課題がみえたので、テスト結果をもとにオペレーション強化を含め更なる運用サービスの向上に動いています。

Twitterの広告運用に関してユニークなポイントはどういったところですか?

木村さん:Twitter社の皆様と話をしていても実感するのが日本のTwitterユーザーの独自性です。日本のユーザーはグローバルにおいて非常にアクティブでリテラシーが高いと言われていますが、その中身を分析すると数々の日本独自の使い方が見えてきます。そのうちの一つとして注目しているのがTwitter内の検索行動です。一般的にはTwitterは「ツイートするためのメディア」という認知がされていますが、最新情報を調べるメディアとしても非常に盛り上がっていると思います。例えば、地震が起きたとき、電車が止まったときには先ずTwitter検索でチェックをする人も多いと思いますがこれはまさに日本ならではの習慣であると思います。

当社の運用現場においても、オーガニックツイート内のキーワードをターゲティングするという従来の発想に加えて、Twitterで検索行動を起こしたユーザーに対して、先回りで効果的にアプローチするターゲティングの手法を研究しています。こういった切り口でのプランニングは日本独自のものとして今後更に増えてくるのではないでしょうか。

松尾さん:クリエイティブに関していうと、前段で述べたリアルタイム性を意識する必要があるため、クリエイティブのフレッシュさが効果の明暗を分ける重要な要素になってくると考えています。クリエイティブによってCTR、CPIが大きく変わるため、お客様によっては1週間に何十本~何百本のクリエイティブを検証しています。いかに高速に検証を行い、効果を保ったまま配信を拡大できるかが、至上命題になっています。

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出所:サイバーエージェント

木村さん:フォーマット軸で言いますと、最近は動画広告も増えていますね。認知系案件に加えて、獲得系案件でも一定の効果が出てきています。当社では、オンライン動画広告の制作に特化した組織を先駆けて作るなどこの分野での取り組みを強化しています。

Twitter広告を検討するお客様へのアドバイス

松尾さん:Twitterは若年層のアクティブユーザーが非常に多く、メディアとしてみると独特です。しかし若年層のみにしかリーチできないかというとそうではなく、現に30歳以上のユーザーも50%前後占めており、使い方次第でしっかりとリーチしたいユーザー層にもターゲティングできます。またCPCやCPIだけでは計れない、エンゲージメントの変化にも着目しながら、プロモーションに活用できると良いのではないかと思います。

今後Twitterに期待することは?

松尾さん/木村さん:上記のAWA事例のようなAPIを使用した広告運用を、どのように発展させていくかが、今後の鍵になってくるのではないかと考えています。APIに関していうと、開発次第で様々なチャレンジが可能です。日本のTwitterは世界からみても発展しています。テクノロジーのアップデートも早いので、これからも柔軟かつ迅速に新しい市場を共に創っていけたらと思っています。