#インフルエンサーQA : 広告主の皆さんへ直接取材

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月曜日, 2016年8月22日月曜日

より多くの方に、Twitterがどのように企業のマーケティングに活用されているかを知ってもらえるよう、企業のみなさんの声を伺うシリーズ #インフルエンサーQA を連載しています。Twitter活用の効果のほか、担当者ならではの悩みや面白さを中心にお話を伺いたいと思います。6回目となる今回は、株式会社しまむらさんにお話を伺いました。

チラシとデジタルの共存と、Twitterを活用した認知形成や顧客対応への挑戦

#インフルエンサーQA : 広告主の皆さんへ直接取材今回は株式会社しまむら、広告宣伝部 主幹の浅沼 努さん(右)、広告宣伝部 主任の黒田 隆一さん(左)にお話を聞きました。

チラシ依存を回避し、デジタルプロモーション化を推進した背景とTwitterを選んだ理由を教えてください。

浅沼さん:今年、会社全体で重要な戦略の一つとして、業態ごとの最適な広告手段の確立があります。既存手段としては主にチラシを活用していますが、現在はウェブの活用も併用で実施しています。その背景にあるのは、チラシの折込部数落ち込みとスマホの急速な普及といったインフラ面での大きな変化があります。

そのような中、新たな課題としてSNSの活用が浮き彫りになりました。2016年に入り本格的に活用することを始めました。実は、過去にSNSの活用を試したことがあります。その時に得た知見や経験から、現在Twitterの実力を活かせるような施策を展開できているのではないでしょうか。

以前、社内ではTwitterのビジネス効果に対する理解があまり広まっていませんでした。そこで、当社のアベイル業態にて代理店の方々を交えてTwitterの効果検証を行ってみたのです。当時の目標は新規顧客の獲得でした。通常それは、当社の業態や経験上、新規顧客は店舗から半径何キロにお住まいの方々がターゲットとなります。Twitterではどこの店舗について、どんなことが会話されているかをターゲットできることが強みです。それによってどれだけの人が反応してくれたのが可視化できたのが成果だと思いますね。ただし、まだTwitterからの売上貢献を把握することは難しいと感じています。

最近実施したTwitter広告の効果はどうでしたか?

浅沼さん:ゴールデンウィークにしまむらのセール情報をプロモトレンドで配信し、その後アベイルでも同様の内容でプロモトレンドを実施しました。その結果、しまむらの広告キャンペーンが一番効果があったと実感しています。キャンペーンの内容自体はとてもシンプルな価格訴求だっため、購買に繋がったと強く確信しています。認知形成と購買の間にある来店効果もとても高かったのではないでしょうか。

Twitter広告はクリエイティブで工夫ができるため、既存のチラシなどの広告素材をTwitter用に少し変える、本文で利用者を魅了するなど痒いところに手が届くような感じですね。また、トレンドにあがるキーワードや検索してどんなキーワードが流行っているかを迅速に把握し、リアルタイムでコピーライティングに活用できることも面白いですね。

デジタル化推進において社内外で苦労されている点があれば教えてください。

浅沼さん:先ほどもご紹介したように、デジタルによる販促手法がいかに売上に貢献しているかを説明することに苦労しますね。ウェブやSNSなどのデジタルでは広告を見られるメリットがとてもありますが、元々効果の高かったチラシ文化との両立や補完をどのように進めるべきか苦心しています。

それにまだデジタルに対してある種の苦手意識も存在しています。いわば「知らずに不安がる」のような心理的障壁を下げていかなければいけないと感じます。いくらデジタルによる認知形成が高まるとはいえ、まだ商品が売れた時はチラシのおかげとされることが多いのが現状です。そのため社内での情報共有のスピードや継続性が重要だと認識しています。

その中でも、少し改善の兆候も垣間見えます。例えば、諸事情でチラシの折込部数を突然変更することがあるため、チラシが入らないお客様へ代わりにウェブチラシをご案内したり、ウェブチラシをとても熱心にみていただいているお客様から店舗オープン情報に対する問い合わせがあったり、物理的なチラシを補完する意味でもウェブチラシが機能するんだなと実感できました。

今後Twitterでやってみたいことは?

浅沼さん:Twitter広告の新しいプロダクトには積極的に取り組みたいです。同時に、広告の効果検証にも積極的に追求していきたいですね。全体の売上をみて、Twitterの効果を把握する調査も試してみたいです。もう一つ実施したいことは、Twitter上で話題になっているトレンドやキーワードに商品を組み合わせて訴求していきたいです。リアルタイムにお客様目線で会話を発生させる施策に取り組みたいです。

黒田さん:実は、お客様の自発的な活動である #しまパト では希少性のある商品をどのようにしてお客様同士が探し、交流するという文化があります。このハッシュタグを通してTwitter上で、「このお店にはこういう商品が多い」「レア商品ゲット」などの情報を宝探し感覚でパトロールするという趣向なのです。今後はそのような文化やお客様同士の交流を後押ししたコミュニケーションを実現できると面白いですね。先日あった話ですが、お客様から「人間用のクッションに犬が使ったら面白かった」などの我々が予期しない購買体験も生まれているため、文化とビジネスを繋げる役割を果たしていきたいです。