過去と未来への #みんなの思い

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日曜日, 2013年3月10日日曜日

http://www.youtube.com/watch?v=qLKGSGftv7Y

[Twitter ライフラインアカウント検索ビデオ]

東日本大震災から1年経った去年の3月、Twitterはトレンドの上に #みんなの思い というハッシュタグを表示しました。1日の間に海外からのツイートも含め、何千人もの方々がこのハッシュタグをつかってそれぞれの思いをツイートしてくださいました。今年はどんなハッシュタグにしようか悩んだのですが、Twitterの社員の中だけでも3月11日に対していろいろな思いを持っていることがわかったので、去年と同じ #みんなの思い をご提案させていただきます。あの時を振り返るために、そしてこれからを考えるためにご利用いただけると幸いです。

また、災害が起こった時に、少しでも多くの方々がご自分の地域の新しく信頼できる情報を得られるように、という思いから考えたライフラインアカウント検索もお役立ていただきたくてビデオをつくりました。国境を超えたTwitterの多くの社員の気持ちが入ったホームメイドビデオです。ぜひ、ご覧いただき、身の回りのライフラインアカウント検索をご存じない方々にもお教えいただけませんでしょうか。

この1年でTwitterが行ったこと

震災が起こった時にTwitterが学んだことは昨年 3.11とこれから(前編後編)というポストに書きました。あれから更に1年。昨年のポストをもとに、この1年の間にTwitterが何をしたのかを振り返り、何をしようとしているのかをまとめてみました。

1: より信頼できるサービスの運用
(a) 公的機関によるアカウントの承認マークを増やす
Twitterが認証しているアカウントは約30の都道府県、約400の市区町村に増えています。また、首相官邸や防衛庁、電力会社などのアカウントもライフラインアカウントとして認証しています。

今年2月には、東京都がツイートでさまざまな情報を発信するための裏方としてお手伝いを始めました。同様に、他の都道府県の方々からもご興味をいただき連絡を頂戴しています。

ただ、残念ながらまだ全部の都道府県、市区町村がTwitterアカウントをお持ちいただけるまでにはいたっていません。ご利用されていない地方自治体には個別に郵送で資料をお送りしたり、ブログで呼びかけるなどを行った他、サイトからご連絡をいただけるようにしました。

(b) 「おすすめユーザー」として表示できるよう、緊急用のアカウントのグループ化を想定
昨年秋、世界に先駆けて日本だけに「ライフラインアカウント検索」の提供を始めました。災害時には平常時以上に新鮮で信頼できる情報、特に自分が関係する地域の情報が必要になります。そこで、郵便番号で検索すると、地域の地方自治体など、災害時にその地域のライフライン情報をツイートするアカウントを表示し、フォローしやすくしました。ライフラインアカウント検索は携帯サイトからもご利用いただけます。

2: サーバーの強化
東日本大震災があった2011年3月当時には1日のツイートの量は1億3千万件でしたが、現在は1日4億件に増えています。Twitterを実際に利用されている方々も1億人から2億人に増えています。また、世界のどこかで地震やハリケーンなどの災害が起きた場合はサーバーへのアクセスが大幅に増加します。そんな状況にも耐えることができるよう、大々的にサーバーの強化を行いました。

3: ユーザーへの緊急時における利用方法、コツの周知活動 
災害時に信頼できる新しい情報を得るためにTwitterもご利用いただけるよう、ツイートやブログ、メディアの皆さんのお力を借りてお伝えしてきました。

また、Yahoo Japanさんなどと一緒に、ツイートの情報をもとに避難場所まで移動するソーシャル防災訓練を行いました(残念ながら2回目の訓練は雪のためにキャンセルになりました)。実際に体験いただいたことで非常時にどのような情報が必要であるかが明確となり、今後の課題も再認識できました。具体的には「避難経路、避難場所」「電波、公衆電話の開放、携帯の充電が可能な場所」「交通機関の稼働情報」「自販機やトイレの場所」などの情報を必要だと感じた方々が多かったようです。

一方で、普段Twitterを利用されている方々の中でも、災害時の情報を得るためにTwitterを利用されようという考えがまだ完全に浸透できてはいないと感じられます。今後も引き続き認知の拡大に努めていきます。

4: 政府、他企業等とのよりスムースな連携の準備
昨年4月、CEOのディック・コストロが古川内閣府特命担当大臣をお訪ねし、意見交換や協力のお約束をしました。これを機に、関連省庁との結びつきも強くなったと思います。

9月にはグーグルさんと一緒に、震災時のさまざまなデータを所有している他6社の東日本大震災ビッグデータワークショップを開催しました。これは当時のツイートや検索、テレビや新聞記事、自動車や鉄道、人間などの移動データを振り返り、多くの開発者たちとともに次の災害に備えるためにどのような準備をすべきかを考えることを目的に行いました。業界の垣根を超えた様々な分野の専門家たちがそれぞれの視点から意見を持ち寄り、とても有意義なワークショップになりました (これに関連した番組がNHKさんで今月放送されたので、記憶に新しい方も多くおいでかと思います)。

また、同月にはYahoo Japanさんなどと前述のソーシャル防災訓練も行っています。他にも、ライフラインという観点から大使館や企業、学校などと対話を続けています。 少しでも誰かのお役に立てるよう、いざという時によりスムーズな連携が取れるよう、これからも横の結びつきを強化していきます。

災害は世界の何処かで毎日のように起きています。ひとりでも多くの方にお役に立てるよう、これからも努力を続けて参ります。