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寄稿:国会議員の対話の中身

投稿者 ‎@NewsDigestWeb‎
月曜日, 2021年6月7日

※本ブログは株式会社JX通信社のご協力により寄稿していただきました

 

前回の寄稿で、約7割の国会議員がTwitterアカウントを開設していることが分かりました。ゴールデンウィーク中には、そのうち約6割の国会議員がアクティブでした。対面でのコミュニケーションが難しい時期だからこそ、Twitterなどから国会議員の活動や発言を確認することも私たち一般市民にとって重要だと感じます。

では、国会議員は普段どのようなツイートをしているのでしょうか。前回同様、ゴールデンウィーク中の全ツイートを集計、解析を試みました。全体的な傾向や特徴としては政策が中心ですが、中には日常の気付きや、さりげない風景をツイートする方もいました。

そこで今回は、具体的なツイートを深堀りしながら、国会議員がTwitter上で有権者とどのようなコミュニケーションを取っているのか調べました。

 

国会議員はどんなツイートをするのか?

まず、リツイートや返信を含まない「オリジナルツイート」だけを抽出し、与野党を別々に集計してみました。出現頻度が多い単語を大きく表示するワードクラウドを用いると、国会議員が、ツイートでどんな言葉を用いているのか分かります。

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与野党どちらも「ワクチン」「接種」「対策」が大きく表示され、新型コロナウイルスの対策やワクチン接種に関するオリジナルツイートが多いと分かりました。また「憲法」も大きく表示されていますが、これは対象期間の5月3日が憲法記念日だったことが強く影響しているようです。

国会議員のツイートを1件ずつ突き合わせてみたところ、与党側でひときわ大きく表示されている「支援」は、緊急事態宣言の発令による事業者への様々な支援に言及したツイートが占めました。

一方、野党側で大きく表示されている「コロナ」は、政府の対策に対する言及だけでなく、コロナ禍でイベントが中止になった、親交のある店が閉店した、と変化した地元の現状を紹介する際に用いられました。

国家議員の政策に関する考えや意見が、このように見える形で傾向の違いが出ることは、有権者にとって興味深く参考になる情報だといえそうです。

 

国会議員はどんな対話をするのか?

前回の寄稿では、交流の中心となる返信や引用ツイートについても紹介しました。前回は数の多さに触れましたが、今回は返信や引用が多い議員はどんな言葉を用いて交流をしているのか調べました。

まず、返信・引用ツイートが多い上位50人の国会議員を抽出しました。次に、返信・引用ツイートだけに絞って、先ほど同様に、出現頻度が多い単語を大きく表示するワードクラウドを作成しました。

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与野党ともに「思う」「言う」など、自らの意見を伝えるときに用いるワードが大きく表示されました。交流する相手に対して一方的に「こうだ」と主張するのではなく、あくまで自分はこう思う、もしくはこう言いたいと表現するツイートが目立ちました。

与野党の違いに目を向けると、与党議員は「議論」、野党議員は「必要」という言葉がより頻出していました。

「議論」については「議論を進める」「議論をしていく」「議論を国会で」など、特定の政策に対して説明する際に用いられていたほか、「必要」については「配慮が必要」「対応が必要」など、現状の過不足を言及する際に用いられていました。

ツイートの定量的分析を通して、多くの国会議員は自らの主張を発信したり、政治活動の様子を紹介したり、日常と変わらないコミュニケーションの場所としてTwitterを活用していると分かりました。

また、有権者との双方向コミュニケーションのために返信や引用ツイートを活用している議員は、自らの主張を押し付けるのではなく、あくまで発信者として活動している姿も垣間見えました。

そこで、より詳細に分析するために返信や引用ツイートを積極的に活用している矢上雅義衆院議員(立憲民主党)、大西宏幸衆院議員(自民党)、音喜多駿参院議員(日本維新の会)、そして本村伸子議員(共産党)を取り上げます。4人とも前回の寄稿で取り上げた返信や引用ツイートの多さで上位に並んでいます。

まず矢上議員に特徴的な点として、自らに送られてきた返信に対して積極的に返信していることが挙げられます。

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本当に些細な、ちょっとした雑談ですが、日常生活や人柄が伺えるワンシーンでもあります。

次に大西議員の場合、返信フォローしている利用者からのオリジナルツイートに、積極的に反応している点が特徴的です。

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矢上議員も大西議員も、自らに寄せられた返信、そして自らが興味を持ったツイートに対して積極的に返信をすることで、双方向のコミュニケーションを行っていることが分かります。

音喜多議員と本村議員もゴールデンウィーク中は双方向のコミュニケーションを実施しています。特徴的なのは、その内容として「政策」が目立つ点です。

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今回取り上げた例では、国会改革やワクチンに関する有権者の声を聞いて国に対する働きかけにつなげていたり、憲法改正の議論について支持者と積極的にコミュニケーションを取っていたりすることが分かります。

4人のツイートから、Twitterを活用した有権者とのコミュニケーションは、人と人との関わりだけでなく、実際の政策立案や提言、働きかけと実に幅広いことが分かります。

 

まとめ

Twitterの利用者が何を考え、どのような日常を過ごしているか知ることができるのがTwitterの面白さでもあります。オープンな場所で、興味関心を軸とした楽しい交流や憧れの芸能人の近況だけでなく、一般市民が政治家の声を直接聞き、意見を言えることはとても重要なことです。

今後、これからも国会議員の発信手段が多様化し、彼らの活動や発言に触れる機会が増えていくと考えられます。私たち一般市民にとっても社会に参加するいい機会と捉えて建設的な対話を行えるよう努めていきましょう。

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