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2022年第2四半期IDEAレポート: インクルージョン&ダイバーシティを学べるツールキットを一般公開

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木曜日, 2022年7月28日木曜日

Twitterでは、社内的な取り組みとして全世界のビジネス・リソース・グループ(BRG)と緊密に連携し、社員をサポートしています。Twitterは時代に合わせて変化を続け、「IDEA」ー世界で最も包含的で(Inclusive)、多様性に富み(Diverse)、公平で(Equitable)、アクセシビリティ(Accessible)を実現する企業になるために邁進しています。

 

今世界では感染症が流行し、戦争が始まり、不平等や不当な扱いが各地で繰り返されています。歴史的に疎外されてきたコミュニティへの暴力は続き、将来への不安や不透明感が高まっています。新たな難局に直面する度に、社員を守るためのTwitterの取り組みは重要性を増しています。世界中のどこであれ、社員が会社の支援を必要とする時にこそ、会社は彼らの力になり、寄り添わなければなりません。

 

世界のマクロ環境の変化で業界全体の雇用は減少傾向にあるものの、Twitterの2025年に向けた「Tweepsの5か年目標(Tweepforce representation goals)」への取り組みは、引き続き進展しています(2022年度第2四半期のダイバーシティに関するデータはこちらをご覧ください)。 そして、次々と訪れる困難を乗り越えながら、このニュー・リアリティ(新しい現実)はインクルージョンをさらに強化する機会にもなっています。事実、マクロ経済が不安定な時期には、インクルージョンやアライシップ(社会的に虐げられている人・集団を理解し支援すること)の原則に沿った活動に投資することは、すべての人の可能性を高めることにつながるのです。

 

アライシップの重要性

不安定な時こそ味方となる支援者(アライ)が必要です。Twitterは、より多くのアライが社員と連携し、真の意味でのインクルーシブな文化を育み続けられるよう力を注いでいます。Twitterが掲げるアライシップの原則は以下のとおりです。

 

  1. 学習する。思い込みを捨てましょう。正しい情報を入手して、世界観を広げてください。
  2. 質問する。他の人の人生経験に耳を傾けましょう。相手がどのような困難に立ち向かってきたのか知ってください。
  3. 参加する。呼ばれたら出向きましょう。実際に姿を見せて参加することが重要です。 
  4. 声を上げる。あなたの声には力があります。弱い立場にいる人のためにその声を使ってください。

 

重要なのは、アライシップを名乗ることではなく、実際に行動することです。Twitterでは近年、社員が職場に顔を出して仕事をするための知識と理解を身につけられるようアライシップの第1原則を再度呼びかけ、IDEAを重視した学習・能力開発コースを全社員向けに開設しました。その経緯をご紹介します。

 

インクルージョン&ダイバーシティを学べるツールキット(#UntilWeAllBelong Toolkit)

2019年、Twitterはインクルージョンとダイバーシティ(I&D)に焦点を当てた学習プログラムを初めて導入しました。アライシップの学習教材として作成されたこのプログラムは、現在では3つの学習コースに発展しています:

 

  • アライシップ入門(Allyship 101):Twitterが提唱するアライシップ4原則への理解を深めるための学習。
  • ワーズ・マター(Words Matter): 無意識の偏見や差別によって、悪気なく無自覚に誰かを傷つけること(マイクロアグレッション)の「学び直し」を目的とした学習。
  • 健全な会話学(Healthy Conversations): 難しいトピックに関する日常の会話を健全でニュートラルなものにするスキルの習得とその応用。

 

このコースを提供した私たちも、課題に取り組む社員からフィードバックをもらい、多くのことを学びました。フィードバックのポイントは以下の通りです。

  1. この種のコースには高い需要があり、継続的に、いつでも受けられることが求められている。 
  2. すべてのコースが全社員に対して必須である必要はないが、管理職以上は基本を理解していることが求められる。
  3.  Twitterはグローバルな会社であると同時に、地域的な課題にも真摯に取り組む企業であるべきである。
  4. Twitterのすべての取り組みに、公平性とアクセシビリティを有意的に組み込むことが大切である。

 

こうした「気づき」をもとに、IDEAチームと学習&開発(L&D)チームが協力して開発したのがインクルージョン&ダイバーシティが学べる ツールキット(#UntilWeAllBelong Toolkit)です。これは、社員のIDEA学習をより充実させ、全社員が個人でもチームでもインクルージョンを推進できるよう知識や情報を確実に身につけてもらうための新しいEラーニングプログラムで、誰もが自分のペースで学習することができます。このツールキットは、L&Dチームが社員向けにすでに提供している、女性社員のためのリーダーシップ育成プログラム(WELeadおよびChief)や、マイノリティグループ人材のためのリーダーシップ育成プログラム(The Power of Choice)、コンサルティング会社であるマッキンゼーが主催する、黒人社員およびラテン系社員に向けたリーダーシップ・アカデミーなど数多くのコースの理解を深めることにも役立ちます。


このツールキットは、IDEA学習を開始(または継続)したその日から、全社員が利用できます。また、Twitterの管理職は、このコースの受講が必須となっています。これは、管理職が社内のチームの精神的な健康を促進し、真にインクルーシブな職場環境を作るという特別な役割を担っているからです。 

今回、Tweepsからの要望が特に多かったIDEAに焦点を当てて、新たに5つのEラーングを開設しました。

 

  • アライシップ入門(Allyship 101): このEラーニングでは、Twitterが掲げるアライシップ4原則について理解を深め、今すぐ始められるアライシップの実践方法を学びます。
  • 反人種差別入門(Anti-Racism 101): 人種差別の撤廃について学び、その精神に沿って行動できるようにする第一歩です。
  • 偏見をなくすための学習(Breaking Down Bias):偏見は人間の正常な脳機能ですが、私たち全員がそうした偏見に気づき、理解し、なくす努力をしない限り、インクルーシブで多様性のある職場環境を維持することはできません。
  • インクルーシブ・リーダーシップ(Inclusive Leadership):年齢、役職、在職年数に関係なく、誰でもインクルーシブな職場環境作りに参加することが可能です。 このコースでは、インクルーシブ・リーダーシップの原則を学びます。
  • ワーズ・マター(Words Matter):マイクロアグレッションとは、相手の属性をもとに、その人を疎外するようなメッセージを発信することをいいます。 必ずしも意図的な発言かどうか明白ではないため、マイクロアグレッションを認識し、それがどう人に影響を及ぼすかを理解することが重要です。

 

TwitterのIDEAチームは、このコースを受講することで、あらゆる人が孤立し、排除されないよう擁護し、社会の構成員として支え合う職場を作ることを目指しています。そのため、Eラーニングの受講者へ各地域や国の問題の研究やワークショップを行うライブセッションも提供しています。また、特定のチームとのライブセッションも可能です。例えば、チーム全員で「Breaking Down Bias(偏見をなくすための学習)」のEラーニングに参加した後、希望者は「Bias Disruption Workshop(偏見を打ち破るためのワークショップ)」への参加を選ぶこともできます。こうした学習方法により、社員同士が、個人として、またチームとして、自分たちのIDEA学習の成熟度を確認するとともに、職場環境のどこに偏見が現れるのかを探り、その偏見をなくすため実践的に行動し、基本方針を含めた対策書なども作成できるようになるでしょう。

 

このツールキットに含まれるコースは、Twitter特有の文化やニーズを考慮した上で、社員のために開発されたものです。ですがこのコースは、Twitterと同じテーマに取り組む他の多くの企業やコミュニティにとっても、タイムリーで重要なトピックをカバーしています。IDEAを促進する取り組みには全世界の人々の協力が必要であることから、本日より#UntilWeAllBelongツールキットのコースを公開し、Twitterの壁を越えて誰もが受講できるようにいたしました。https://careers.twitter.com/en/diversity/until-we-all-belong-toolkit.html(英語のみ)



私たちはこの一般公開を誇らしく思う一方で、これがまだ始まりに過ぎないことも自覚しています。このツールキットと学習プログラムは、Twitterが取り組みを進めていく中で、Twitterと共に成長し進化することを目指していきます。 




公平性とアクセシビリティを最優先する

昨年末、Twitterはチームの指針をインクルージョン&ダイバーシティ(I&D)から、インクルージョン、ダイバーシティ、公平性、アクセシビリティ(IDEA)に拡大しました。これは、Twitterが行うすべての活動において公平性とアクセシビリティを中心に据えるという、上記の考え方を反映させるためです。  

 

公平性のレンズ(Equity lens:物事を公平に見るためのツール)

Twitterは、個々のアイデンティティや、権力や特権との関係性の違いから、スタート地点がそれぞれ異なることを理解した上で、「公平性」を「個人が何かを成し遂げるために必要なツールにアクセスできること」と定義しています。公平と正義をコンセプトとした公平性は、平等性とは異なり、歴史上および現在の特権や疎外状況を考慮して、体系的な抑圧に対し警鐘を鳴らすものです。

 

したがって、私たちは最も弱い立場にある人々のニーズや体験に注目し「公平なマインドフルネス」を実践すべきと考えます。そして、年次計画において(公平性影響アセスメント(EIA)を活用して)、継続的に(公平性入門書を通じて)行なわれるものです。 

 

現在、給与の公平性に関するTwitterの長期にわたる取り組みと、昇格や昇給の公平性に対する社内の取り組みを軸に、IDEAビジネスパートナーチーム(Twitter全体で公平かつ有意義なつながりを生むべく活動しているチーム)は、プログラム全体に公平性が行き渡ることを目指す公平性研修を試験的に行なっています。詳細は今後のブログで取り上げていきますのでご期待ください。 

 

アクセシビリティ

私たちは、Twitterのプラットフォームをより一層アクセスしやすい場所にするために全力を注いでいます。その一環として、Twitterのアクセシビリティ向上センターは定期的に社内研修を開催し、「マーケティング&コミュニケーション」「人事」「Studio」「Twitter Next」「顧客支援」「総務」「ArtHouse」といったチームを含むTwitter全社にアクセシビリティの理念を浸透させるためのサポートを行なっています。この活動は、プロダクト・アクセシビリティ・チーム(AET)ですでに実行されているTwitterサービスへのアクセシビリティをすべてのユーザーに保証するための取り組みを補うものとして始まりました。私たちはこの活動を土台にし、最終的にこの研修教材をアクセシビリティに特化した単独のEラーニングプログラムへと発展させ、インクルージョン&ダイバーシティを学ぶツールキット(#UntilWeAllBelong Toolkit)に組み込んで全社員に体験してもらいたいと考えています。

 

アクセシビリティ向上センターは、ビジネスパートナーをサポートするための複数のワークショップを開始したことに加え、「アクセシビリティを重視した会議・イベントに関するポリシー」を新たに導入しました。また、会議やイベントのホストが対面型およびオンラインイベントや通常の会議にアクセシビリティ機能を提供できるようにするための合理的な内部プロセスも紹介しています。この新ポリシーは、障がいのある社員が全社会議や社内イベントに参加するために宿泊施設が必要な場合に、その負担を取り除くものです。

 

Twitterのインクルージョン&ダイバーシティを学ぶツールキット(#UntilWeAllBelong Toolkit)を公開

Twitterの取り組みの推進力となるのは透明性です。透明性こそ開かれた場での会話を促進するために欠かせない要素だと考えています。だからこそ私たちは、この第2四半期IDEAレポートの発表にともない、インクルージョン&ダイバーシティを学ぶツールキット(#UntilWeAllBelong Toolkit)の資料や教材を一般に公開することにしました。Twitterは、就職希望者、クライアント、社員、そしてTwitterのサービスを利用するすべての人にこのIDEAへの取り組みに参加する機会を提供することが、より強固で公平な社会の実現につながると信じています。 つまり学習することは、私たちが提唱するアライシップの原則への第一歩であると同時に、「誰もがどこにいても属することのできる文化」を養う上で欠かせない、非常に重要なプロセスです。しかし、私たちの仕事はこれで終わりではありません。

 

変化は避けられるものではありませんが、この先にまだ長い道のりが待っています。ですが、状況は確実に改善しているのです。Twitterはこれからも、#UntilWeAllBelongの歩みを止めることなく突き進んでいきます。



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