マーケティング

Twitterデータの活用:社会貢献とITイノベーション

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木曜日, 2019年3月28日木曜日

Twitterは日本のITイノベーションを応援しています。今年からTwitterデータを活用したITイノベーションコンテストをはじめました。NTTデータ社主催でNEC社とTwitterの3社で「NTTDATA-Twitter Innovation Contest 2019」を開催しました。

「NTT DATA - Twitter Innovation Contest 2019」開催について:https://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2018/112601/

第一回のテーマは防災。2月27日にはTwitterデータを防災に活用するための技術のコンテストで上位入賞者3組が決まりました。上位入賞者のご紹介と主な取り組みをご紹介します。

「NTTDATA-Twitter Innovation Contest 2019」受賞者コメント

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最優秀賞

■所属:AIREV株式会社

■チーム名:AIREV

■チームメンバー名:森岡 幹さん、林 佑磨さん、二宗 素紀さん

■発表(成果物)概要:

過去の災害時と類似するツイートの推定、および災害種別判定を行うことで、災害ニュース、被災状況、避難所情報、ボランティア情報、防災情報などの有益なツイートを抽出。

■受賞コメント:

我々のチームでは、過去に発生した災害時のツイートと類似するものを検出することで、防災情報や被災地の状況、救助の声などの情報を抽出しました。こうして抽出したツイートには、地震や豪雨、火災、人災など様々な災害トピックが含まれています。ツイートから災害トピックを推定することで、抽出したツイートのなかから更に興味対象のトピックであるツイートのみをフィルタリングできるようにしました。このように多段で有用な情報を抽出する枠組みにすることで、今回のテーマ(=豪雨災害)のみならず他の災害発生時にも適用することが可能です。今回のコンテスト以外でも、使いやすいような情報抽出の仕組みを意識して作成しました。「有益な情報」というテーマ設定から、設定したテーマに即した仕組みを実装し、膨大なツイートに対して高い精度で情報を抽出するまで、審査員の方々に高く評価いただくことができました。

 

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優秀賞

■所属:東京大学大学院学際情報学府

■チーム名:田中秀幸研究室

■チームメンバー名:渋谷 遊野さん、田中 秀幸さん

■発表(成果物)概要:

本コンテストにおいて、被災地内から発信された投稿と被災地外から発信された投稿を分類するための手法を提案・検討。被災地内と被災地外からの発信を区別することに焦点を当てた理由は、被災地外からの発信に比べて被災地内からの発信に災害復旧復興のための活動に有用な情報が多く含まれていることや、近年問題となっている災害時のデマの多くが被災地外からの発信であるため。

しかし、Twitterで位置情報をつけて発信されているものは全体の1%以下であることから、提案手法では、位置情報を用いず被災地内にいるユーザーの特徴的なコミュニケーションパターンに着目してユーザーの位置情報を推定する方法を検討。

■受賞コメント:

本コンテストでは、課題解決へのアプローチの新規性と汎用性の高さを評価していただくことができとても嬉しく思います。今後は、提案手法をより精度の高いものにすべくさらに研究を進めていきます。

 

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優秀賞

■所属:早稲田大学基幹理工学部情報理工学科 酒井研究室

■チーム名:Real Sakai Lab

■チームメンバー名:雨宮 佑基さん、鈴木 理希也さん

■発表(成果物)概要:

「ツイートに、災害に関連するキーワードのハッシュタグが付いているかどうかを識別するシステムの構築」

ハッシュタグは、ターゲットとなる事象とツイート内容の関連性を強調する重要な指標であるため、有益な情報を持つツイートにはハッシュタグが付いていることが多い。そこで、畳み込みニューラルネットワーク(Convolutional Neural Network) を利用し、災害に関連するキーワードがハッシュタグとして付いているツイートを抽出できるシステムを構築。このシステムの主な特徴は以下の3つ。

  • ハッシュタグが付いている重要な情報のみを、高い精度で抽出する。
  • ユーザーのニーズに合わせて最適な情報が抽出できるよう、ツイートの有用性をランキング化できる。
  • ツイートにハッシュタグが付いていないものの、ハッシュタグを付けるに値するほど有益な情報を持つツイートを抽出できる。

■受賞コメント:

このたびは優秀賞に選んでいただき、誠にありがとうございます。私は以前から、Twitterのようなプラットフォーム上で発信される情報が、災害時にどのように広がり、人の安全のために役に立っていくかということに、強い関心を持っていました。今回このコンテストに参加させていただき、大学での研究では扱えないような膨大なツイートデータを活用しながら、「災害発生時の有益な情報抽出」というチャレンジングな課題に取り組むことができ、私にとって大変貴重な経験となりました。今後は、コンテストの際に様々な方からいただいたフィードバックをもとに、大学院での研究に一層精進していくつもりです。また、今回のコンテストにおける私たちの成果が社会に還元され、災害時に多くの人の助けになれば幸いです。 実社会でのニーズと大学での研究の橋渡しとなるこのような機会を与えてくださった3社の皆さんに心から感謝しています。(雨宮 佑基)

この度は優秀賞を受賞させていただき誠にありがとうございます。本コンテストは災害発生時における有用な情報の自動検出技術の精度を競うものであり、現在大学で研究している自然言語処理技術を活用した抽出システムが高く評価され、大変嬉しく思います。有益な情報抽出は正解ラベルのないタスクで非常に難易度が高く、課題設定やモデル構築に苦戦しました。しかし、実際のユーザーの立場となって課題に取り組むことで、実サービスへの応用を考慮した上での一つの最適解となるようなアプローチを提案できたと考えております。今後も研究開発を行い、更なる技術向上を目指して精進してまいります。(鈴木 理希也)

 

近日中に次回の開催概要を発表予定です。今後も、デベロッパーコミュニティの最新の技術の創発に取り組んでいきます。

 

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その他、過去の社会貢献に関するブログは以下をご覧ください。

#Twitterデータを活用した社会貢献のご紹介

https://blog.twitter.com/marketing/ja_jp/topics/best-practices/2018/TwitterData_SocialAction.html

 

イベント当日の写真一覧:

 

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