マーケティング

アイドルトライブ徹底分析でわかったコミュニティの熱量

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水曜日, 2021年3月10日水曜日

Twitterは、今、起きていることが分かる場所。Twitterでは様々な興味関心ごとが会話されています。「好き」というポジティブな感情を表現したり、「好き」なものについて発信、共有したり、同じマインドを持った仲間たちと交流しています。

そのように、同じ興味関心をもちつながっているコミュニティを「トライブ」と呼びます。Twitter上には、ゲーム、スポーツ、アニメ、コスメなど無数のトライブが存在し、そこには大きな熱量が回遊しています。つまり、Twitterでは、それぞれのトライブから発生している熱量、「好き」でつながるパワーを活用したコミュニケーションが可能な場所なのです。

今回は数あるトライブの中から、最も投稿率と拡散率の高い「アイドル・アーティスト」のトライブに着目。アイドルファンについて定性調査と定量調査を実施し、彼らの推し活に捧げる熱量とSNS利用実態に迫りました。

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Twitterは推し活に欠かせないツール。

熱狂的なアイドルファンは、応援しているアイドルやアーティストを「推し」と呼び、応援している行動を「推し活」や「推し事」と表現し、昨今ではテレビや雑誌でも彼らの熱量について取り上げられています。

アイドルファンは「推し」の情報を逃したくないという気持ちが強く、幅広い情報源を活用しています。

その中でも、最も使われているのがTwitterです。「アイドルやアーティストに関する情報源」について聴取したところ、Twitterが78%と最も多く使われており、次いで、YouTube、テレビ、Instagramと続きます。加えて、最も役に立つ情報源をたずねると、Twitterが最も多く、公式ファンサイトよりも役に立つと評価されています。また、そのスピードにおいても、Twitterは「情報収取において最も早いメディア」であると半数以上が評価しています。

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このように、アイドルファンにとって、Twitterは多様な情報源の起点となっているため、利用頻度も他のインターネットサービスと比較し高いことが分かりました。アイドルファンの約8割は、毎日Twitterを利用しており、SNS Aや無料動画サービスの利用率を上回ります。

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更に、アイドルファンの51%がTwitterで「リツイート」または「いいね」を毎日押しており、強い拡散力を生み出しています。 また、Twitterでの投稿頻度は「ほぼ毎日」が25%と非常に高く、これはTwitter上での豊富な情報量に結びついているといえます。

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アイドルファンのTwitterでの日々のエネルギッシュな活動から、豊富でリアルタイムな情報が生まれ、彼らの推し活にとって欠かせないツールとなっています。

 

Twitterで情報を収集し、発信し、仲間とつながる。

アイドルファンは、「推し」のアイドルの情報を収集するだけでなく、ファン同士がつながる場所としてTwitterを活用しています。以下のデータは、「推し活動において、インターネットサービスを使っている理由」を聴取した結果です。

Twitterを使っている理由は、豊富な情報をリアルタイムに、効率よく集めることが主な理由となっていますが、「語れる仲間が存在する」「情報を広めることができる」「テレビやライブを見て、一緒に盛り上がれる」などといったファン同士の繋がりが他のインターネットサービスよりも高い点が特徴です。

一方で、SNS Aと無料動画サービスは、動画や画像を見ることが主な理由となっており、ファン同士の繋がりは期待されていないようです。

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このようにTwitterを通じて、熱狂的なファン同士が繋がることにより、大きな会話の盛り上がりが醸成されます。Twitterは、アイドルファンの情報収集したい気持ち、情報発信したい気持ち、繋がりたい気持ちといった3つの欲求を満たしてくれるプラットフォームといえるでしょう。

 

Twitter上で「推し」と同じぐらい、コラボ企業を応援している。

定性調査では、「(推しとコラボしていた商品を)箱買いしてました」といった声があり、アイドルがコラボしている商品を惜しみなく購入していることがわかりました。アイドルファンは、「推し」と同様に、コラボ企業を応援しています。その理由は、コラボがあることで、TVCMや店頭、SNSなどで「推し」の露出が増え「推し」に接する機会が増える、また、コラボを通して自分の「推し」を多くの人に知ってもらいたい、コラボ商品を購入することは「推し」への貢献へとつながるといった熱い思いがあるようです。

定量調査の結果からも、Twitter上では企業から発信される情報に対して受容性が高いことが見えてきました。アイドルファンは、Twitter上で企業公式アカウトをフォローしている割合が51%と、SNS Aや無料動画サービスと比較しても非常に高いと言えます。

 

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企業公式アカウントをフォローする理由をみると「商品やサービスについての新しい情報を得るため」「キャンペーンに参加するため」「そのブランドから投稿される内容に興味があるため」が上位にあるように、ファン同士のつながりと同様に、アイドルファンは情報感度が高く、さらに企業やブランドとの交流を積極的に求めていることが分かりました。

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そして、「それぞれのインターネットサービスがきっかけとなり購入したことがある商品やサービス」を調査したところ、Twitterは、無料動画サービスと比較し2〜4倍購買に結びついていることが明らかとなりました。

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また、インタビューでの発言からも、Twitterが購買行動へのきっかけとなっている様子が伺えます。

 

アイドル・アーティストに関するインタビューから利用者の声

「Twitterはより身近な感想に触れられるっていいますか。Twitterで、それを使った人の感想のツイートがばーって出てくるんですね。そういうツイートで、みんなポジティブなツイートをいっぱいしてたら、これはいい商品なんだなと思って、自分も買ったりっていうのはあります。広告より先にフォロワーがそれに関するツイートをして、そこから知ったっていうきっかけもあるので、大体フォロワーからいろんな広告とかキャンペーンに関する情報をキャッチしたりする機会は多いですね」

Twitterには、アイドルファンの熱量が集まっています。アイドルファンと同じ目線で企業が彼らに寄り添うことにより、熱量を生かしたキャンペーンを実現することが可能です。また前述したとおり、Twitter上には様々なトライブが存在します。「アイドル・アーティスト」トライブと同様に、Twitterは他のトライブの熱量を活かしたコミュニティマーケティングが可能な場所といえるでしょう。

 

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