ベストプラクティス

マーケター向け #Twitterデータのビジネス活用最前線 NTTデータさん編

投稿者 Twitter Marketing
水曜日, 2017年7月19日

#Twitterデータのビジネス活用最前線

第1回目:Twitterデータビジネスについて

第2回:NTTデータさん

第3回:Sprinklr Japanさん

第4回以降は別途案内

マーケティングの分野でも、ディープラーニングなど人工知能(AI)技術を利用したデータ活用の取り組みが本格化し、企業の皆さんは、ビジネスのさらなる成果を上げることが可能になりました。 #Twitterデータのビジネス活用最前線 では、Twitterデータの最新の分析事例や、TwitterデータをAI技術と組み合わせた新しい技術サービスなど、ビジネス成果を創出するメカニズムをシリーズで皆さんにお届けします。第二回は、TwitterのオフィシャルデータパートナーであるNTTデータさんにお話を伺いました。

リーダーシップインタビュー

株式会社NTTデータ ITサービス・ペイメント事業本部ソーシャルビジネス推進室 室長 加茂 博也さん

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ソーシャルビジネス推進室の皆さんに取材

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Q1. NTTデータさんからみたソーシャルメディアのデータ活用のトレンドを教えてください。

吉田さん:世界的には、FacebookやInstagram、Snapchatなど米国発のサービスが台頭していますが、外部の調査データにもあるように、日本においてはTwitterとLINEがとても多くの人々に使われています。それらのサービスの特徴としては、LINEとFacebookは基本的に身近な人同士で使われるのに対して、Twitterはオープンな情報の発信と収集に使われる傾向にあり、それが強みであると考えます。

当社としても、そのTwitterの強みを活かせるようなソリューションを開発し続けています。当社がTwitter分析事業を開始した2011年初頭から数年間は、お客様のニーズは特定のサービスやブランドに関する情報の可視化を行ない、キャンペーンの反響確認やリスクモニタリングといった表層的な用途が大半を占めていました。最近は、そのフェーズを経たお客様の中で、汎用的なツールでは実現できないような高度なマーケティング分析(例:利用者軸での分析や、横断型分析、近未来予測等)についてご相談を頂くケースが非常に増えています。

これは、Twitterデータを深く分析する事で生活者の本音がわかる、という点がお客様の間で浸透してきたことが理由ではないかと思います。「しょせんはネットの声でしょ」といった考え方が、「ツイートしているのは人間=顧客である」という点にようやく切り替わったという印象があります。

 

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その中で、利用者の行動や感情・趣味嗜好などをより深く理解するためのインサイト分析のニーズが増加傾向にあります。また、Twitterデータ単独の分析だけではなく、お客様が持つ購買データや外部データなどの複数のデータ群を組み合わせ、ビジネスに有益な相関情報を発見するなど、高度な分析を実施できる仕組みにも関心が集まっています。

更に、これまではツイートの文字を中心に分析していましたが、画像付ツイートの割合も結構高く、ツイートに添付された画像を分析対象データとして取り扱うケースも増えています。そこで、新たにディープラーニング技術による画像解析にも取り組んでいます。最近では、当該技術領域における最先端企業さんと業務提携しました。引き続き、自社内や各パートナーの皆さんと最先端の技術連携を進めていきます。

Q2.Twitterのデータはビジネスの現場でどのように利用されているのでしょうか?

高田さん:当社は最上位のTwitter Official Partnerとして、全世界の全量ツイートデータをリアルタイムで取得・蓄積し続けています。お客様に様々な目的に沿った分析データをご提供するだけでなく、Twitterデータ分析ツールの開発も継続的に行なっています。その中の1つとして、利用者の真の姿を理解するために「ユーザープロファイルDB」というTwitterデータに関するAPIサービスを開発しました。これは、全量過去ツイートを機械的に分析することで、当該アカウントの属性や趣味嗜好を推定したデータを提供するサービスです。各アカウントが誰なのかといった個人情報は一切分かりませんが、性別・年代といった属性推定情報に加え、野球に関するツイートが多いのか、アニメに関するツイートが多いのか、といった趣味嗜好情報や、購買動向などの把握も可能です。

「ユーザープロファイルDB」の利用シーンは様々ですが、例えば昨今多くの企業・事業者さんが取り組まれているDMP(Data Management Platform)と連携させるお客様もいらっしゃいます。ECサイトであれば、従来はサイト閲覧履歴・購買履歴に基づいたレコメンデーションにとどまっている事業者さんが多かったかと思います。この場合、ゴルフクラブを買った利用者に対してゴルフウェアなどのゴルフ関連情報はレコメンド可能ですが、当該トピック以外の物はレコメンド出来ません(勿論、協調フィルタリングロジックや3rdパーティーDMP等との連携も世の中的に進んでいますので、一概にこう申しますと怒られるかと思いますが)。ここでユーザープロファイルDBを用いる事で、Twitterアカウント側でアニメ好きである事が判定されれば、新作アニメDVDをECサイト側でレコメンドし、実際に購買に結び付いた、といった実例も出てきています。

 

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併売傾向の分析事例では、リサーチ会社と共同でビール好きのパネルを集め、当該パネルの方々による承諾の上でTwitterアカウントを登録頂き、Twitter上での会話を分析しました。そうすると、ビール好きの方々は、実はダイエット系に関するツイートで盛り上がりっていることがわかりました。具体的には「ヨガの後のビール最高!」といった傾向が多いことがわかり、ビールメーカーさんにとっては想定していないシーンでの嗜好の組み合わせを抽出できました。この結果から、ヨガスタジオでもっと積極的にビールを販売しても良いのではないかという議論の出発点にたどりつきました。

Q3. 人工知能(AI)とTwitterデータを用いた取組みは何か行なっていますか?

高田さん:ITトレンドでいうとAIにおけるディープラーニング、IoT、RPA(Robotic Process Automation)など様々な言葉が盛り上がりを見せていますが、当社では、自社内外の革新的な技術を組み込みながら、必要に応じて昨今のトレンドを取り入れたSIサービスをご提供しています。

 

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AIとTwitterデータを用いたSIサービスは、業種業態を問わず、生活者の声を拾い上げる技術、マーケティング活動に活用できる要素としてご相談いただいています。前出のディープラーニングによる画像解析では、飲み物を片手に映った投稿写真から「何の銘柄が映っていて、そこは電車内なのか公園なのか、どんなイメージなのか」といった事を自動抽出するような取組みにトライしています。また最近では観光関係でのニーズも高く、一例のアウトプットとしましては、ディープラーニングを利用した国内観光・インバウンド観光向けの新サービスもリリースしました。

ちなみにAIを用いたChatbot構築を検討される場合、対話文の教師データが大量に必要となりますが、Twitter上における会話はとても良い教師データとなります。

Q4.企業や行政において戦略的にTwitterデータを活用するためのアドバイスはありますか?

高野さん:Twitterデータを活用されているお客様の中には、従来型のキーワード分析によるソーシャルリスニングを中心に実施されてきた方も多いと思いますが、現在は分析の軸が「生活者視点」「未来予測」「グローバル」の3点についてのニーズが多くなっています。

まず「生活者視点」の軸では、生活者一人一人についての行動や感情、属性、趣味・嗜好等を踏まえてインサイト把握することが求められます。自社サービスを訪れている利用者や自社商品について発言している利用者を対象に「顧客」の分析を実施されているお客様は多いですが、自社サービスを訪れていない「潜在顧客」まで分析している企業は少ないです。新しい「顧客」を獲得するためには、既存の「顧客」を分析するだけでなく、その先にいる「潜在顧客」も含め、広く「生活者」の需要を把握することが重要だと考えています。

アルバイト情報サービスにおけるテーラードオーディエンス広告の事例では、「アルバイトを探したい」という考えが顕在化する前の、潜在的なニーズを持つ人(アルバイトを探す前の発言傾向)を把握することについてアプローチしました。このプロジェクトでは、「アルバイト」と関連しそうな“一人暮らし”、”金欠”といった誰でも思いつくターゲットワードではなく、通常では思いつかないような予兆ワードを掴み取ることが求められていました。そこでアルバイトを探している利用者の発言を時系列で分析することにより、“アルバイト探しのニーズが発生するタイミング”の特徴を捉えることができると考え分析したところ、実はリア充系のキーワードや「ンヒィィィィィ」「キタァァァァ」といった叫び声、擬音を発している人がアルバイト探しを活発に行なっている傾向にあることがわかりました。それで実際にそれらのアウトプットを反映した広告施策を行なっていただきました結果、ブランドリフトが200%上がるといった成果に結びつきました。

高田さん:恐らく、多くのお客様は「ンヒィィィィィが響きますよ!」とご提案しても採用に躊躇されるかと思いますが、このお客様の場合は「よしやってみよう!」と強い推進の意思を持ってご判断を頂けましたので、それが成果に繋がった要因だと思っています。どうしても「事例をください」とおっしゃる”事例ありき”のお客様が正直多いのですが、ビジネス課題に対する成果創出に信念をもってお取組みいただくお客様こそが面白い成果に結びつく事が多いですので、まさにうまく推進いただけた貴重なプロジェクトの1つだと思います。

高野さん:また、ある飲料メーカー様の例では「お酒を飲む人はどんな人か、普段の生活実態は?」というテーマでデータ分析を行いました。これまではキーワードベースでの分析が主軸でしたので、「お酒に関連するワードを含むツイートしかとれない」という課題がありましたが、全量ツイートデータを分析することで、「普段の生活の全体像をカスタマージャーニーで把握」することが出来ました。ジャーニーマップを作成したことにより、「人々がお酒を飲むシーン」に加え、「どんな時に購買体験をしているのか」、「そもそも普段どのような事に興味を持っているのか」等、これまでの分析では見えなかった生活者情報が把握できました。このように広いテーマで分析できる点でTwitterのデータは有用と思います。

民間企業だけではなく、行政においてもTwitterデータを用いたディープな分析のニーズが多々あります。例えば、大地震が発生した直後、被災者が必要としている物資などを把握する必要がありました。全てのTwitterデータを分析すると、被災者以外が善意でツイート/リツイートしている古い情報や「デマ情報」などが含まれてしまい、本当に必要な情報が取れないという課題がありましたが、ユーザープロファイルDB を用いて被災地域在住の利用者(=被災者)に絞ったTwitterデータを分析することで、本当に必要な物資のリストを作成することができました。

 

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次に「未来予測」の例ですが、某大手ブランドから、売れる商品と売れない商品をTwitterデータから予測出来ないかという相談を頂ました。過去に売れた商品と売れなかった商品について300銘柄ほど選定し、体験ツイート等に限定しての盛り上がり等を分析したところ、やはり発売前・発売当日の話題量に大きな違いが現れますし、発売後も盛り上がりのスパークが何日後に訪れるといった線を描きます。単純にこれだけでの判断ではありませんが、これらの特徴をフレーム化して近未来を読む、といった事に取り組み始めた企業さんもいらっしゃいます。

また、影響力があるインフルエンサー群において、Twitter利用者の上位1%未満に当たるイノベーター層について、食事やファッション等のカテゴリ毎に把握し、未来予測の重要な指標とする取組みも行なっています。例えば食品関連領域においてイノベーターによる情報発信に続くトレンドの波をモデル化し、フローズンスモアやエッグスラット、バターコーヒーといったトレンドを当ててきました。

 

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吉田さん:「グローバル」軸においてはインバウンド観光や2020などのビジネスキーワードと関連も深く、多くの人々が関心のある領域です。当社は2015年から多言語分析にも対応しまして、78ヶ国と13言語を分析することが可能です。独自に40万ヶ所の国内観光スポット情報を保有し、各スポットに関するツイート流量を把握しておりますので、官公庁を含め観光分析の実績も増えてきています。また、お客様とともにパッケージ開発にも注力しており、例えば北海道についてSNS上で人気・話題となっているスポットの観光マップを作成し、どういった観光ルートを作ると良いのか、今後注目されそうなスポットはどこかといった提案も行なっています。

Q5.今後さらに発展が期待されるTwitterデータの活用領域は?

高野さん:お客様のご要望1つ1つに応えてきた結果が今のサービス・ソリューションの開発につながっていますが、やはり「ユーザープロファイルDB」を核とした分析のニーズが非常に増えてきていますし、これを絡めた事業をスケールさせていきたいですね。Twitterデータの分析適合領域は非常に広いですので、特定地域情報や生活者情報はもちろん、様々なデータと絡めた複合分析を行なっていきたいです。

高田さん:オープンに物事の考え、本音を投稿される場として、Twitterは日本において圧倒的なプレゼンスを確立しています。生活者の声を的確に捉え、世の中の潮流を掴む取組みについても強化して行きたいと思います。

Twitter:取材へのご協力、ありがとうございました。

 

Twitter、インタビュー担当:後藤 和枝(ごとうかずえ)、Twitter Dataチームに所属。Twitterデータの日本のパートナー事業をリード。

 

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